びぜん 光正 のあしあと 

長野県議会議員 日本共産党長野県議団 びぜん光正のブログ

市民公開講座・あすの医学・医療を考えるに参加


公開講座1 今日は朝から大雨だが、日本脈管学会・信州大学や信毎新聞等が主催した上記講座に参加した。
 内容は深刻な医師不足の中、導入部分を信大医学部長の大橋先生が現在の医学医療分野での問題を特に医師養成に関してのプレゼンを行われた。
 その後、文科省の三浦課長による”今後の医師養成についての国の考え方”や、奈良医科大学長の吉田氏による、”今、医師に求められていること:医学教育と関連して”そして九大病院長の水田氏による小児外科ってなーに?今小児医療に求められるもの”さらには諏訪中央病院の鎌田氏による”若々しい血管で自分らしく生きる”と題したそれぞれ20分ほどの講演とその後、渡辺県衛生部長も加えたパネルディスカッションに耳を傾けた。
 私は文科省高等教育医学教育課長の話の中での医師の充足状況と今後の予測にあたっては異論をはさむものである。

公開講座2
 彼はこの間の医師不足は診療科と地域の偏在(国はこの立場に固執)であり、今後の需給見通しでは「2022年には需給が均衡し充足する」と解説された。「医師数は減っているわけではない」「専門分化でより多くの医師が必要になっている」といわれているが、しかし、何に対して充足するとは説明されなかった。国は今後38万床の療養病床を廃止し、15万床に減らそうとしている。これでは医療現場では医師が働く場がないではないか。人口は減少傾向にあるが、確実に高齢者人口は増加の一途をたどり、有病率は若年層より確実に高い層なので、医療の供給体制の充実が必要になるのは必至である。しかし国は机上での医療費抑制政策をすすめて医療水準の量・質的な低下は否めない。このことの説明はされない。
 また、勤務医の過重な労働も問題であるとしながら、改善のために20年度には緊急対策として総額270億円の予算要求をしているといわれているが、実際にはOECD加盟国最低レベルの医師数(OECD平均300人/人口10万人で日本は200人)でしかも日本のデータは有免許者数なので、廃業されてる医師や、研究、教育が主な医師も合算されており、実際に臨床で働いている医師数ではない。絶対的な医師数を確保しなければならないという立場が無いのである。厚労省は医師の週48時間労働(実際に勤務医の調査では週平均70時間労働といわれている)であと9000人の医師が不足しているという。この48時間であっても労基法無視の数字だが、OECD平均にするためにはあと14万人も必要になる。日本が皆保険制度で低医療費で良い医療が受けられているのは誇るべきことであるが、このままでは低劣な医療でも受けることができるのか?になると思う。

公開講座3
 あと女性医学生が医学部の1/3になり今後も医療現場での女性医師は増えるだろう。OECD調査では日本の女性医師の割合は16.4%と調査26カ国中最低である。 
 女性の仕事ではないような風潮が過酷な労働条件にしてきてしまって、男の職場にさせてきていると思う。
 しかし世界ではスロベニアフィンランドチェコハンガリーなどでは50%以上、そうでなくとも日本の次に低いアイスランドでも25.3%が女性医師である。
 私が学んだ臨床検査技師の大学ではほとんどが女子学生だったし、病院の現場の技師も圧倒的に女性であった(昔はやはり男性が多かった)。私のかつての職場では循環器疾患の緊急検査と心臓オペ体制が必要になり、24時間365日の検査体制をどうまわすかということで、女性もなんとか働けるようにやりくりして、結婚や出産・子育てで退職する職員は少なかったと思う。
 女性医師も”男なみに働かせる”ということでは比率として女性が増えてきていても、やはり結婚や出産を機に離職するのは無理もない。男であっても過酷な勤務医の労働条件の解消をはかるためには医師の根本的な増員であると思う。