びぜん 光正 のあしあと 

長野県議会議員 日本共産党長野県議団 びぜん光正のブログ

定時制通信制高校のあり方を考える長野県ネットワーク

 25日、8回目を迎える上記ネットワークの会議が塩尻市内であり参加した。
この間、統廃合された、木曽や、多部制・単位制に移行した松本筑摩や、この間の議会でも私達が存続を主張してきた上伊那農業定時制関係者などとともに県下各地からの定時制通信制の関係者が集まった。
 まず日本高等学校教職員組合の中央執行委員の鈴木先生から、定時制の高校生の実態の事例報告や、全国の定時制の動向などの解説を含め、「青年の生活と労働の現実から定時制教育の今日的課題を考える」と題した講演を聞かせていただいた。
 親が日系三世の子どもさんが3歳の時にブラジルからやってきて、親が外国籍のため働く場所がなかなか得られず、またリストラによって働かざるを得なくなり、15歳でスーパーの冷凍庫での作業に。父の月収20万では全日制高校はあきらめざるを得ず、定時制高校へ通学。定時制で学ぶ中、調理師になろうと専門学校をめざそうと自給700円で働き、専門学校に進学するも学費の年間110万円を払えきれずに退学になってしまった例。

 また、小学生のときのいじめで不登校になり、保健室登校するが、中学生の時には、障害のある子ども達とともに特別支援教室に通った。父の突然のリストラで家計が困難で、働きながら定時制に通うことになった。しかし、授業料が払えず滞納ぎみになったが、定時制の仲間と先生の励ましで、定時制入学時には小学校低学年の問題でも難しかった数学も丁寧な先生たちの指導で高校生レベルになり、また生徒会副会長もつとめた。
 等のいくつもの事例をお話いただいたが、授業料免除者は全国で全日制12.13%定時制が20.43%滞納者は全日制が5.67%定時制23.31&と格段に定時制が経済的に困難を抱える生徒が通うことは明らかであり、長野県も同様である。貧困と格差の拡大によって学べない青年を作り出している。
 親のリストラ・失業・倒産が49%、修学旅行不参加が60%、部活不参加が22%、通学定期が買えない12%、など、定時制高校生をめぐる状況は、これが経済大国といわれる国なのかと、怒りを覚える。
 
 会場からも、入学時は不登校経験もあり、誰とも話さなかった彼が、クラスマッチではつっ立っているだけしかできなかった彼が、今は元気に走っているという報告もあり、定時制高校の生徒さんへの対応というのはすごいなあと実感。同様に鈴木先生の話でも埼玉県の定時制高校で全く口をきかなかった生徒が、定時制の統廃合問題で、駅頭でマイクを持って定時制の存続を訴えたそうである。驚きである。

 私はこの間の県議会での対応と、特に定時制通信制の多部制・単位制への移行が強行されていることへの住民運動の大切さなども話させていただいた。

また、今春、いっせい学力テストが復活したが、小・中学生にこれでもかこれでもかと競争意識を押し付け、すりこませて、競争を煽ることをさらに強める風潮があるが、今、不登校が急増している時にこのようなことでの学力「向上」策は子ども達の成長に影響を及ぼしてきていることが原因ではなかろうか?pisaでのフィンランドの好成績を狙って日本の元文科大臣の肝いり(?)で始められているが、当のフィンランドは少人数で誰もがわかる授業、遅れている子どもには分かる子が教えて、また特別にその先生も配置されているという。一握りのできる子や、できない子どもを作り出しているのではないという。日本のやり方は間違っている。と私感もこめて話させていただいた。

 昨年の高校再編に対する県民的な運動は地域住民、同窓会、PTAや何と行っても、当事者の高校生も運動を起こした。(対象校でない高校生も立ち上がった!)しかし、定時制通信制・さらには特別支援の必要な障がいをもたれる皆さんの教育環境については、対象となる生徒さんも少なく、また困難さを抱えるなか、なかなか当事者の声が出しずらいところがある。このことを逆手にとって強引に統廃合を進めることは教育的にも配慮が欠けている。人権侵害である。

 この日は別の会議が岡谷市であり、中座して2往復して会議をはしごした。お隣の市でも国道20号の山道を軽自動車で行ったりきたり・・・。結構くたびれた。